SINCE 1947
ASAHI KEITO BOSEKI
旭毛糸紡績株式会社
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MATERIALS - 原料紹介
中国、モンゴル、スコットランド、オーストラリア、ニュージーランド、ペルー 世界各地の厳選した高品質の原料を使用。
メリノ種は、現在世界各地に広く分布し、世界で最も優れた品質の羊毛を最も多く産出している羊種で、羊毛の代名詞的存在の羊である。
世界一の羊毛の産出国であるオーストラリアでは、その約70%がメリノ種である。
メリノの毛の細さは16~26ミクロンと幅が広く、だいたい一頭あたり4.5キロ内外の毛がとれる。毛の長さは50~110ミリ、平均75ミリ程度となる。
オーストラリア・メリノは産出する毛の細さによって三つの系統に分類される。毛の細さが平均19.5ミクロン程度の「ファイン・ウール・メリノ」、平均21ミクロン程度の「ミディアム・ウール・メリノ」、そしてメリノの中では最も毛が太い「ストロング・ウール・メリノ」。
これらの三つの系統はもともと1800年代初頭にスペイン、イギリス、サクソン、フランスおよびアメリカから輸入されたメリノ羊の子孫である。
MERINO WOOL - メリノウール
CASHEMERE - カシミヤ
カシミヤ(山羊絨)は正式には、Cashmere Goat Hair または Cashmere Goat Wool という。
学名Capra Hircusという家畜化された、
カシミヤ山羊から採取されるウブ毛(Down or Undercoat)のことを指す。
Cashmereの名はインドのKashmirからでた名で、中国、モンゴル、チベット、中央アジア諸国、イラン、イラク、トルコなどに広く分布する。 特に中国の北西部、内蒙古自治区、新彊、青海省は、最も良質なものを産し、産毛量も多い。
カシミヤを産地別にみると年間の温度差が大きい地域ほど良質な原毛が採れると言われている。
これは夏の暑さに慣れた山羊が急激な冬の寒さから身を守るため良質なウブ毛をたくさん蓄えるため。中国内モンゴル地区の例をとると夏の日中は30~40度にもなり、冬には零下15~30度で温度差は60度前後となるため、繊度が極めて細く、繊維が長い良質な原毛が採れる地域として有名。
カシミヤ山羊は、厳しい風雪から身を守る為、外側は粗い刺毛(BeardHairまたOutercoat)に覆われており、また皮膚に近い内側には極寒から体温を保つ為、細いウブ毛(Down or Undercoat)を沢山蓄えている。
カシミヤ原料として使用されるのは、このウブ毛のみ。
毎年、厳しい冬を越し暖かくなる晩春の頃には放っておくとウブ毛は自然と抜け落ちてしまう。 遊牧民は3月~4月頃、自然に脱毛してしまう前にこのウブ毛を採取する。
原毛の採取は羊毛のようにバリカンではなく、自然に脱毛する前の3月~4月にまず、ハサミで長い刺毛を切り取りその後、金属製の熊手のような形をした採毛器を使って、できる限り刺毛を抜かぬようにウブ毛を梳き取る。中国とモンゴルではこの方法が一般的に行われている。 イランを中心とする中近東では全部ハサミで切り取っているようである。
こうして採毛されたカシミヤ原毛(土毛)は洗毛機で油脂分や土砂を洗い落とした後、整毛機(Dehair)で刺毛やフケを除去することにより真のカシミヤ原料となる。歩留は、原毛の程度によって異なるが、およそ45~50%位となる。
カシミヤ山羊は遊牧民一軒当たり、平均で200~300頭保有飼育している。一頭の山羊から大きい山羊で200~300g程度、小さい山羊で150~200g程度の原毛がとれ、紡績原料として使える整毛になると約その半分の100~150gしか採れない。 一年に一回だけしか採毛しない為、遊牧民一軒当たり50~100㎏の生産量であり所得となる。
従って、極めて生産性が低い故、羊毛や他の繊維原料に比べ高価となる。
キャメル(ラクダ)は中国北西部(内蒙古)、モンゴル、チベット、中近東にわたる中央アジアの砂漠地帯に生息する双峰種(フタコブラクダ)の毛である。
産毛量は、中国で約100万キロ、モンゴルで150万キロ、その他50万キロ、合計300万キロでウールの産毛量に比べ0.1%にすぎず、カシミヤと比べても約5分の1の量に過ぎない。
キャメルの毛は、整毛行程を経て紡績用原料となる16~21ミクロンの整毛(綿毛)ができる。
出来上がった整毛は、繊度・繊維長・色・刺毛の少なさなどによって、「 MC-1、MC-2・・・」というように格付けされる。特に繊度が17μより細く、刺毛混入率が1%以下ものは、SMC-1として貴重品扱いされ高値で取り引きされる。
キャメルの主産地の中でも中国内蒙古自治区オルドス地域西部の砂漠に囲まれたアラシャン(阿拉善)地方とアルタイ(新疆ウイグル自治区)は、最も繊度の細い毛が取れる優良産地として有名。
この地方で採れる キャメル整毛は、繊度が16~18ミクロン前半と極めて細く、しかも上品な淡い色合いや柔らかさ、独特のヌメリ感があり、カシミヤにも匹敵する風合いを持っている。
産毛量も極めて少なく (年間数トン)、欧州の高級衣料素材メーカーの世界では、その産地を冠し貴重品扱いされている。
CAMEL - キャメル
アルパカは、ラクダ類のラマ属にはいる動物で、学名 Liama glama pacos という。その被毛を一般にAlpacaと称している。
南米ペルーの中部から南部およびボリビア等 アンデス山地に分布し、海抜12,000フィート(3,650m)以上の高地に限って生息している。
アルパカの毛はヘアーとウブ毛との両方の特性を持っていて、繊維の表面は極めて平滑で
スケールが微かにあるが、ウールのようなクリンプはほとんどない。
繊度は、ベビーアルパカで22~24ミクロン、ファインで25~27ミクロン、アダルトになると28~32ミクロンと太くなる。繊維長は70~150ミリ、時には200ミリに達するものもある。 一頭当たり2~3キロ/年の毛がとれる。
毛色は種々あり、焦げ茶(21%)、グレー(20%)、淡茶(14%)、淡黄(13%)、白(12%)、黒(10%)、混色(10%)位の比率である。これら天然の色を生かして製品が作られ、中でもブラックが最高級とされていたが近年はパステルカラーの流行からホワイトが高値で取引きされる。
ヴィキューナは、ラクダ類、Llama属の一種で南米ペルーからアルゼンチンにかけてのアンデス山脈3000m~5000mの高地に数十頭の群れをなして住んでいる。
Liama属の中でも最も小さく、背丈80cm前後、体重35~45キロで、体表には長さ20~50mm、太さ10~14ミクロンという極めて細い綿毛が密生している。その細さと柔らかさによる品質価値の優秀さと、非常な希少価値とがあいまって世界的な高級織物として珍重され、最高級の価格を呼んでいる。
ヴィキューナは、その性格上まことに臆病な為に家畜化がきわめて困難。
20世紀中頃以降、絶滅危惧種に。そこで主な棲息国のペルーとボリビアは、1968年8月に屠殺禁止令を発布し、保護政策をとった。
産毛量は、年間4~5㌧(原毛)といわれている。 現在ペルー政府希少動物保護機関(CONACS)が原毛取引を管理しており、100%使いの製品でしか製品化と流通は認められていない。
ALPACA - アルパカ
VICUNA - ヴィキューナ
南米ペルーが原産地であるが、現在ではアルゼンチンを主要棲息地としチリ,ペルーに棲息する。
海抜0mから4000mの高地まで生息域としている。
体長は、1.1-1.2mで Alpacaより大きい。
もともと生命力が強く自然への適応力が強い動物であるが、 20世紀初頭まで南米アルゼンチンとチリのインディオの食料であり、その毛皮は古代から原住民の衣服として使われていた。Guanacoの子供はChulengoと呼ばれその毛と皮が高く評価され、乱獲につながり急激な頭数の減少を招いた。そのため、現在ではワシントン条約でその取引が制限されている。
現在は40-50万頭を数えるまでに減少している。
希少性の高い原料と言える。
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GUANACO - グゥアナコ
ヤクは、有蹄目のウシ科に属しているが、独自の種である。
飼育地が標高4000m級の高いヒマラヤ山脈や、チベット、パミール高原、中央アジア、モンゴル、キルギス、タジク、アルタイ山脈などに生息している。
毛はとてもぶ厚く、冬の間はうっすらと獣脂のかかった大量の下毛(duvet)をはやす。1歳の子牛の下毛が特に豊富で上等(15~17ミクロンで長さ4~5cm)。大人の下毛は直径18~19ミクロンで長さ3~3.5cm。
現地では通常、小屋のおおいや毛布、マットや大袋を編むのに使われる。
大人のヤクは、年間0.75kg~1kgの毛と0.35~0.5kgの下毛を生産する。
表面の毛が除かれた後は茶色の下毛から、まるでカシミヤの様な大変上等な布や毛布が得られます。
YAK - ヤク
シルクの種類は大きく分けて2種類「家蚕シルク」と「野蚕シルク」に分別される。
<家蚕> 屋内で桑葉を与えて飼育する家蚕の繭から採った絹。
<野蚕> 山野で飼育され、カシワ、クヌギ、ナラなどの野生植物の葉を飼料として成育する野性的蚕児がつくった繭から採った絹。家蚕に比べ生産量は少ないが、サク蚕、天蚕、エリ蚕など種類は多い。野蚕の中ではサク蚕の生産量が最も多い。
天然繊維の中では唯一の長繊維(フィラメント糸)である。
しなやかで強く美しい光沢があるため長く珍重されてきた。
近年では、なめらかな肌触りと保湿・保護・美白に優れた成分が注目されスキンケアにも利用されている。